白内障

白内障とは

白内障とは白内障は、加齢などにより水晶体が白く濁る病気です。水晶体は、外からの光を集め、ピントを合わせる役割を担っており、白く濁ることで、ピントが上手く調整できなくなります。

白内障の症状

白内障の症状水晶体が濁ると以下のような症状をきたします。
濁り度合いは人によって異なるため、現れる症状の内容や程度も異なります。

  • 目がかすむ
  • 視力の低下
  • ものが二重・三重に見える
  • 視界が暗くなる
  • 光をまぶしく感じる
  • 明るいところで見えづらくなる など

※基本的に白内障のみであれば痛みや充血は生じません

白内障の原因と種類

白内障の多くの原因は加齢ですが、加齢以外の要因で発症する場合もあります。白内障の主な原因は以下の通りです。

加齢

加齢が原因の白内障は全体の90%を占めているとされ、加齢性白内障や老人性白内障とも言われています。誰にでも起こる可能性があり、早い方では、40代から異変が起こり始めます。

糖尿病

糖尿病の合併症として起こることもあり、「糖尿病性白内障」と呼ばれています。
高血糖状態が続くことで発症しやすくなるため、若い世代でも発病リスクがあります。
糖尿病性白内障では、まぶしさや視力障害が初期から現れやすいとされています。

ステロイド薬

ステロイド薬の副作用で白内障の発症リスクが高まることが分かっています。
ステロイド薬の長期内服や点眼薬の長期使用もリスクを高めます。
問診票で病歴や既往歴、治療歴などを丁寧に記載することも原因を理解するうえで重要になります。

赤外線や紫外線

赤外線や紫外線の影響を受けて、水晶体が濁り白内障を発症することがあります。

放射線

放射線の被曝量が多いと、白内障を発症する可能性が高まります。
放射線治療や検査などに関わる医療従事者は、それ以外の方と比べて白内障になりやすいという報告もあります。

遺伝

遺伝するかどうかはまだ明らかになっていません。しかし、白内障のリスクの高い体質が遺伝する可能性はあるとされています。

喫煙

1日20本以上喫煙する方はそうでない方と比べて、2~3倍程度白内障のリスクが高いとされています。

その他

外傷やぶどう膜炎、アトピー性皮膚炎などの病気が原因で白内障が起こる場合があります。
なかには他の白内障と比べて進行が早いものもあり、早期発見・早期治療が重要です。

白内障は失明する?
早期治療の重要さ

白内障は失明する?早期治療の重要さ

失明リスクは高くありませんが、放置し続けると失明に至る可能性があります。深刻な合併症や後遺症を引き起こさないためにも、何か異常があれば早期に受診しましょう。

白内障の検査

視力検査

白内障では視力が低下していることが多いため、正確に視力を測定します。

屈折検査

屈折検査で、近視や遠視、乱視の程度を確認します。

眼圧検査

目に風を当てて目の硬さ(眼圧)を調べる検査です。高眼圧症や緑内障の疑いがないかの評価に有用とされています。
また、手術となる可能性がある場合は、術後に炎症で眼圧が上昇することもあるため、元々の眼圧を把握しておく必要があります。

細隙灯顕微鏡検査

細い光を斜め方向から照射し、白内障の程度や濁り方を確認します。

眼底検査

眼底(網膜、脈絡膜、視神経乳頭など)を調べて、視力低下の原因が白内障以外ないかを確認します。

手術のタイミングは?

手術のタイミングは?白内障による違和感や視界の悪さで日常生活に不快感や困りごとが出ているなら手術を受けると良いでしょう。
しかし、進行が早い白内障や他の目の病気や持病などのリスクがある場合は、早期手術が必要になることもあるため、何か症状を感じる場合、まずは早期に受診し、医師へ相談しましょう。
手術が必要だと判断した場合には、近隣の基幹病院をご紹介いたします。

白内障の治療方法

初期の白内障は点眼治療

初期の白内障は点眼治療初期段階では主に点眼による治療を行います。
しかし、点眼には水晶体を透明な状態に戻す効果はなく、あくまでも進行を抑える目的で使用します。

進行した白内障は外科手術

進行した白内障は外科手術白内障が原因で生活に支障をきたすような状態で、手術が必要となると濁った水晶体のみを取り除き、代わりに人工眼内レンズを挿入する外科手術を行います。
当院では手術を行っておりませんが、手術が必要な場合は関連のクリニック、基幹病院をご紹介させていただきますのでご安心ください。